突発性発疹|用語集

医療に関する業界の専門用語等、意味をわかりやすいように解説した用語集・辞典です。内科・小児科等の病院に関する用語について紹介しています。ご自由にお役立て下さい。

突発性発疹(とっぱつせいほっしん)

生まれてしばらくの間は風邪らしい風邪をひかなかった赤ちゃんが、突然40度近い高熱を出してママたちを驚かせることがあります。これは「突発性発疹」と呼ばれ、ほとんどの赤ちゃんが一度は経験する病気で、初めての発熱が突発性発疹という赤ちゃんもたくさんいます。

感染時期 生後6~12カ月に多く、初めての発熱がこの病気という子も多いので、あわてずに経過観察を。季節を問わずに発生し、はしかや水ぼうそうのように感染力が強くないのが特徴です。季節に関係なく発症します。
感染について 90%は1才未満でかかり、特に生後6カ月から1才くらいまでにかかる赤ちゃんが多いようです。遅くても2才ぐらいまでにかかり、一度かかると再びかかることはほとんどありません。初めての発熱がこの病気という子も少なくありません。
原因はヒトヘルぺスウイルス6型です。しかし、原因ウイルスが特定できたのはわりと最近のことで、まだわかっていない点も多い病気です。現在わかっているのは、季節を問わずに発生することと、はしかや水ぼうそうのウイルスほどは感染力が強くないということです。
原因となる病原体 原因は、7~8割のケースであるヒトヘルペスウィルス6型というウィルスです。2回経験する子もいますが、これは6型の兄弟で、2回目は症状が軽いヒトヘルペスウィルス7型に感染したためだと考えられます。突然7型から感染する子は少ないようです。
症状 【特長】38~40度の発熱→熱が下がると発疹。高熱のわりに赤ちゃんは元気。
それまで元気だった赤ちゃんが急に38~39度、ときには40度近い高熱を出します。高熱のわりには元気で、熱は3~4日続いたあと、ストンと平熱か37度台くらいまで下がります。それと同時か翌日くらいに、おなかや背中を中心に大小不規則な赤い発疹が出て、半日くらいで全身に広がります。
2~3日は発疹も目立ちますが、だんだん薄くなって消えていきます。あまりかゆみはありませんが、ときにはかゆがったりすることもあります。また平熱に戻ったあとも、数日間はぐずる赤ちゃんもいるようです。40度近い熱が出ることもあるので親は不安になりますが、高熱のわりに赤ちゃんは機嫌もよく、元気もあるなど、全身状態がいいのも特徴のひとつです。
他にも、さむけ、高熱、ふるえ、中には下痢を伴うこともあります。
突然高熱で発症するため、かぜやはしかと間違えることがありますが、のどや鼻の症状はありません。
治療方法 熱の出始めに熱性けいれんを起こす赤ちゃんもいます。また、突発性発疹という確定診断ができるのは、熱が下がって発疹が出てから。この間はほかの病気の可能性も否定できないので、高熱=突発性発疹と思い込まず、熱が出た時点で一度受診すること。

【予防のポイント】
熱の時期は水分をまめに補給し、全身状態に変化がないかどうかもよく観察しましょう。特に生後2カ月未満の赤ちゃんの高熱には要注意。ほかの重い病気の可能性もあるので、必ず小児科を受診してください。また、以前に熱性けいれんを起こしたことがある子も、必ず診察を受けること。
突発性発疹と診断が確定したあとは、安静と水分補給に気をつけておけば、特に心配のいらない病気です。特別の薬なしでも軽快していくし、合併症などもほとんどありません。
なお、どの子も一度は経験する病気と思われていますが、中にはかからない子もいます。2~3才までにかからなければ、そのあとにかかることはまずありません。

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