体を動かしたり、感じたりする事や、考えたり覚えたりすることが上手にできなくなったときにこのような病気を疑います。
【神経内科にかかった方がいい症状】
しびれやめまい、うまく力がはいらない、歩きにくい、ふらつく、つっぱる、ひきつけ、むせ、しゃべりにくい、ものが二重にみえる、頭痛、かってに手足や体が動いてしまう、ものわすれ、意識障害
【代表的な神経内科の病気】
頭痛、脳卒中、認知症、てんかん、パーキンソン病、神経難病
頭痛は大きくわけて、脳腫瘍、髄膜炎、脳炎、クモ膜下出血や脳卒中など脳や頭部の病気の症状として出てくる頭痛(症候性頭痛)と、他に病気が隠れているのではなく、頭痛(発作)を繰り返す(持続する)ことが問題である慢性頭痛症に大別されます。
【頭痛の分類6つ】
片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛、いろいろな病気に伴う症状としての頭痛、薬剤性頭痛、頭痛薬の過剰使用に伴う頭痛
脳の血管がつまったり(脳梗塞)、破れたり(脳出血)して、脳の機能がおかされる病気のことをいいます。
具体的には急に手足が動かなくなってしまったり、感覚が麻痺してしまったりします。
また、言葉がうまく話せなくなることや、意識がなくなることもあります。
高齢の方、高血圧や糖尿病、高脂血症の方は動脈硬化がすすみやすく、脳卒中をおこしやすいので注意が必要です。
症状がでてから早い時期に治療を開始すると後遺症が少なくてすみますので、このような状態になられたときにはできるだけ早く医療機関を受診されることをおすすめします。
ものわすれが多くなったときに疑ってください。お年よりでなくとも起こりえます。
認知症のタイプによってはいわゆる「まだらボケ」という状態もあり、しっかりしていらしゃる時もあれば、おかしなときもあるという認知症もあります。
ただ、お年をとれば皆さん若いころに比べものわすれは多くなりますので、お年を考えても少しものわすれが多いようなときに疑ってください。
また、認知症の種類によっては進行を抑制する治療薬があるものもありますので、受診をして原因を調べることが重要です。
手足をつっぱり、意識をなくし、口から泡をふくというけいれん発作が有名ですが、短時間ぼーとしたり、意識がありながら手足がかってに動くような発作もあります。
脳波などの検査で診断できることがあり、治療薬があります。
また、脳腫瘍や脳出血など、なにか脳に原因のあっておこってくるてんかんもありますので、原因の検索も必要です。
神経内科や精神科で診療を行っています。
中年以降の方に多く、なにもしていないのに手がふるえていたり、歩くときに前屈みになって、歩幅が狭く、手の振りがなくなり、顔の表情もかたくなるような病気です。
効果のあるお薬がたくさんありますが、使い分けに専門的な知識がいりますので、神経内科を受診してください。
神経難病とは神経の病気の中で、はっきりした原因や治療法がないものをいいます。
具体的には運動ニューロン病(筋萎縮性側索硬化症、脊髄性筋萎縮症など)、脊髄小脳変性症(脊髄小脳萎縮症、他系統萎縮症など)、多発性硬化症、重症筋無力症、パーキンソン病、進行性核上性麻痺などがあります。
原因がわからないといっても途中まではわかっているものや、根本的に直すことは難しいけれども、日常生活が可能になるような治療があるものもあります。
神経難病といっても治療が有効なものと難しいものとがあります。直接治療法がなくとも医療がかかわることで少しでも生活しやすくすることはできます。
また、この分野は日進月歩です。次々に新しい治療も開発されていますので、あきらめないで神経内科にかかってください。