新薬ができるまで

新薬ができるまで
▼新薬とは
新しく製造・発売された医薬品のこと
新薬とは

毎年多くの新薬が国家の公告文書で告示されています。
現在、医療機関等で保険診療に用いられる医療用医薬品として告示されている品目は、約1万6千程度あります。

※厚生労働省の薬価基準収載品目リスト及び後発医薬品に関する情報について(平成30年5月30日適用)より

このうち、新しい効能や効果を有し、臨床試験などにより、有効性や安全性が認められた医薬品を「先発医薬品」と呼ばれます。

また、先発医薬品の特許が切れた後に、先発医薬品と成分や規格等が同一である医薬品を「後発医薬品」(ジェネリック医薬品)と呼んでいます。
新薬は、年間でおよそ40~50種類誕生しているといわれています。

▼研究から販売までの流れ

新薬ができるまでには、長い年月と莫大な費用がかかるといわれています。

各医薬品メーカーや、大学の研究機関などで研究開発が行われており、新しい物質の発見や化学実験などを行い、効果を確認しています。
私たちの手元に届くまでには、以下のような流れになっております。

【新薬開発の過程と期間】

期間 流れ 詳細
2~3年 新規物質の創造と研究 将来的に薬として活用される可能性のある新しい物質(成分)の研究を行います
スクリーニング 候補となる物質を選別します
物理化学的性状の研究 物質がどのように変化するかなど様々なデータをとります
3~5年 非臨床試験 薬物の有効性や安全性を動物を用いて確認します
(一般毒性研究→ 薬物動態研究→ 一般薬理研究→ 薬効薬理研究→ 特殊毒性研究)
3~7年 臨床試験 人で薬の効き目を臨床的に確かめます
(試験の段階は、フェーズⅠ~Ⅲまであります)
1~2年 承認申請から審査、承認へ 医薬品医療機器総合機構(PMDA)で審査や承認をし、最終的に厚労省で承認を受けます
販売 対象製品の製造販売が可能になります

新薬が誕生するまでは、9年~17年かかる場合があり、販売までの総費用は200億~300億円といわれています。

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