正しく体温を測定するには、まず体温計について知る必要があります。
現在の体温計は、電子体温計が一般的で、検温(体温を測ること)には、実測式と予測式があります。
それぞれの計測方法の違いは、以下の通りです。
体温計に伝わる熱を忠実に表示する計測方法です。
センサー部分の温度が体温と等しくなった時点で計測完了です。
検温開始からの温度と湿度変化を分析・演算し、約10分後の体温を予測して表示する計測方法です。
検温を短い時間で行えます。
今ではほとんどみかけなくなった水銀体温計は、実測式となります。
水銀体温計よりも、電子体温計の方が正確に測ることができると思われている方がいるかもしれませんが、体温計の差異はほとんどありません。
また、予測式は、実測式よりも短時間で測定結果を出せますが、わずかな誤差が生じます。その誤差も平均して0.1℃前後ですので、ほぼ正しく測定されていると言えます。
体温計で正しい体温を測定するには、以下のことを気をつける必要があります。
体温は、身体の表面や内部、またその場所によっても温度が違います。特に手足や顔など、体の末端や表面の温度は、季節や環境の影響を受けてしまいます。
また、体温計は、検温する場所により測り方が異なります。
実測式であれば、耳なら1分、脇なら10分以上、口や直腸であれば、5分が体温を正しく測れる目安です。
さらに、それぞれの部位に合う専用の体温計もありますので、注意が必要です。
そして意外に見落としてしまうのが、体温計の寿命です。
機器や電池により差はありますが、およそ3年を目安とすると良いでしょう。種類によっては、電池の交換ができないものもあります。
体温計にも様々な種類のものがあり、数秒で体温が表示されるものや、予測式の体温計でありながら、実測式にも使用できるものなどがあります。
どの体温計を使用した場合でも、正しい体温を知るには、機器を正しく扱い、正しい測定方法で検温することが大切です。
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