特徴としては、入眠することが困難であったり、睡眠時間が持続しなかったりします。
不眠症は、誰にでも発症してしまう症状ですが、ホルモンバランスの変化や生理周期などの影響を受けてしまう女性に多い傾向のようです。
また、生活習慣が乱れていると、睡眠に悪影響を及ぼす傾向にもあるようです。
最近あまり眠れていないというだけで、自分が不眠症かどうか理解していない場合も多く、改めて何が原因になっているのか確認することも大切です。
不眠症の引き金となる原因は、以下のようなことが考えられています。
病気や怪我が原因で、入眠時に快適な姿勢をすることができず、睡眠を妨げてしまう
時差ぼけや、不規則な生活などで、ある時間帯に眠れないまたは過剰に眠くなってしまう
騒音による健康への影響や、過剰なカフェインの消費など質の悪い睡眠の行動をとってしまう
過剰な運動や気持ちの高ぶりなどから、眠りに入るまでの時間が長くなってしまう
眠れないということの先入観や恐怖感から、更に覚醒を招いてしまう
転職や離婚、試験前夜や大事な試合前日、金銭的ストレス、人間関係など重圧に潰されてしまう
うつ病や、双極性障害、躁病、強迫性障害、認知症などの精神障害がある
てんかん、むずむず脚症候群、脳損傷や外傷性脳損傷などの病歴がある
高血圧、糖尿病、心疾患、慢性肺疾患などの身体疾患からきてしまう
ステロイド製剤、向精神薬や、覚醒剤のような覚醒作用のある薬を過度に服用する
アルコールを過度に摂取してしまうと、レム睡眠を抑制し断片化させてしまい、頭痛や尿意などで覚醒してしまう
アルコールと同様に、常習してしまうようになると、睡眠構造を混乱させ、逆にレム睡眠を阻害してしまう
オピオイド薬と呼ばれる鎮痛効果と催眠効果を持つものを多量に摂取してしまうと、長期的に睡眠のバランスが悪くなってしまう
睡眠障害国際分類(略称 ICSD)では、睡眠の開始や持続の際に、眠りに対して障害が認められ、眠る時間や機会があるにもかかわらず、繰り返し睡眠障害が発生してしまう状態と定義しています。
※ 睡眠障害国際分類…アメリカ睡眠医学会が、ヨーロッパ睡眠医学会、日本睡眠学会、ラテンアメリカ睡眠学会の協力により策定した睡眠障害の分類
様々なことが原因となる不眠症(睡眠障害)ですが、睡眠障害国際分類では、異なる原因の不眠症に共通するものを一般基準として以下に記しています。
眠ることに対して、継続的に障害があり、身体の回復感が得られない | |
眠る機会や環境が適切であるにもかかわらず、睡眠障害が生じてしまう | |
以下のような日中障害を少なくとも1つはある | |
日中 障害 |
疲労または倦怠感がある |
注意力、集中力、記憶力の低下が見られる | |
社会的機能に支障がある(就業や学業など) | |
気分がすぐれなかったり、イライラしてしまう | |
日中に眠気がきてしまう | |
やる気や気力、自発性に欠けた状態になる | |
過失や事故を起こしやすい | |
快眠が得られず、緊張や頭痛、胃痛などの症状になる | |
眠れないことを心配したり悩んだりしてしまう |
自分が不眠症なのか判断する基準は、夜の睡眠時の障害だけでなく、日中に症状があるかどうかがポイントになるでしょう。
該当する項目が複数あり、長期間継続してしまう場合には、医師に相談することをお勧めします。