頭痛には様々な種類があり、片頭痛や緊張型頭痛、群発頭痛などがあります。緊張型頭痛は日本に約2000万人いると言われており、日常生活の中で生活習慣や精神的ストレスなどが起因していると考えられております。
ここでは頭痛の種類と原因別による頭痛のタイプを説明しています。
▼ 頭痛とは?
頭痛は一時的で軽度なものから慢性的な痛み、耐え難い痛みまでありますが、重大な脳疾患に由来する場合もあるため、軽度な頭痛でも軽く考えるのは危険です。
一方すべての頭痛を深刻なものとみなす必要はありません。ストレスや性格、姿勢など周囲の要因による頭痛もあり、生活習慣を少し変えることで痛みを軽減することができることもあります。頭痛について十分に理解し、適切にケアすることが大切です。
頭痛のメカニズム
頭部の血管や関連する神経は、圧迫や炎症などの刺激にさらされると、それぞれの部位で痛みを感じる刺激を受けます。また頭部や首の筋肉の収縮や伸張によっても痛みが発生することがあります。
頭痛といっても脳自体は痛みの源ではなく、実際に痛みを感じるのは、頭蓋骨を覆う腱膜や頭皮、そしてそれに関連する筋肉などになります。頭痛の原因のひとつは、ブラジキニンという痛覚物質や、その作用を強化するプロスタグランジンという物質です。これらの物質が血液中で放出され、知覚神経を刺激することで頭痛が生じます。
頭痛が起きやすい環境
朝晩の気温差が大きくなる季節や台風の多い季節、真夏のような炎天下では頭が痛くなることがあります。一般的に天気の急な変動による気圧の変化などは、頭痛が起きやすい環境であると言われております。
その他日常生活の中では、光や音、臭いなど脳が過剰反応してしまう場合や、アルコールを飲んだ後、花粉症やハウスダストなどのアレルギー症状からくる場合もあります。
頭痛による痛みは個人差があるため、誰もが頭痛になるとは限りません。自分の頭痛を知り、誘因を避けるなど適切に対処するようにしましょう。
なぜ寝起きで頭痛が起きるのか
毎朝目覚めるときに頭痛を発症する場合、単なる睡眠不足だけでない可能性があります。多くの場合、この症状は脳の血行不良が原因とされております。
脳の血流が低下すると血管が拡張し、それにより脳神経が刺激されて頭痛が引き起こされます。このような頭痛の原因には、脳の血行不良以外にも何らかの疾患が関与している場合があります。
季節による気温の変化にかかわらず、ほぼ毎朝頭痛に悩まされる場合は、一般内科や脳神経内科で診てもらうようにしましょう。
▼ 頭痛の種類
頭痛は一次性頭痛と二次性頭痛に分けられます。
一次性頭痛は、片頭痛や緊張型頭痛、群発頭痛、自律神経性頭痛といった脳や体に病気がないのに起きてしまう慢性頭痛のことです。
二次性頭痛は、脳や体になんらかの病気があり、その病気を介して発生する頭痛のことです。病気の原因はさまざまありますが、中には生命の危険もある病気が含まれていることがあるため、注意深い診察が必要になります。
片頭痛(へんずつう)
一般的に片頭痛は、こめかみから目のあたりにかけての部位に発作的な痛みが生じます。これらの発作が 4時間から数日間続くことがあり、この種の頭痛は主に片側に発生する傾向がありますが、両側に痛みが広がることもあります。また光や音、匂いに敏感に反応するという特徴も持っております。
片頭痛は女性ホルモンと関連があると言われており、女性に多く見られる症状です。特に20代から40代の女性に発症しやすいとされております。
緊張型頭痛(きんちょうがたずつう)
緊張型頭痛は、一時的に起きる反復性緊張型頭痛とほぼ毎日起きる慢性緊張型頭痛があります。
緊張型頭痛の原因の多くは、身体的または精神的ストレスによるものです。例えば、長時間同じ姿勢を続けることによる身体的ストレスや、環境の変化による精神的ストレスなどが挙げられます。
ストレスにより神経や筋肉が過度に緊張し、筋肉に疲労物質が蓄積したり、脳内の痛みの調節機能が低下したりすることで、頭痛が引き起こされます。
群発頭痛(ぐんぱつずつう)
群発頭痛は20~40代の男性に多い頭痛で、比較的稀な頭痛ですが、痛みが非常に強いため日常生活への影響がとても大きい病気です。頭痛のなかでは最も痛い頭痛だと言われており、目をえぐられるような鋭い痛みを伴います。
群発頭痛は慢性頭痛のうちのひとつです。発症の原因は脳にある視床下部に関係していると言われておりますが、明確な原因は明らかにされておりません。
三叉神経・自律神経性頭痛(さんさしんけい・じりつしんけいせいずつう)
三叉神経・自律神経性頭痛は、痛みと同じ側の涙、鼻水・鼻づまりなどを伴うのが特徴です。
群発頭痛との違いですが、三叉神経・自律神経性頭痛は数十秒の強い痛みが発作的に起きるのに対し、群発頭痛は 1時間以上も続くことが多いと言います。
この種の頭痛は通常、夜間に発症することが多く、アルコールの摂取は痛みを増幅させることがあるため、アルコールの摂取は控えるようにしましょう。
▼ 原因別の頭痛のタイプ
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対処 |
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予防 |
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対処 |
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予防 |
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対処 |
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※現状では予防方法は存在しないため、予防として可能性のあるものを紹介しています。
予防 |
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対処 |
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※現状では予防方法は存在しないため、予防として可能性のあるものを紹介しています。
▼ まとめ
頭痛は慢性的に起こるものと一時的に起こるものがあります。痛みを止めるために市販薬を頻繁に常用してしまうと症状の頻度が増し、症状がひどくなることもあります。薬に頼らず日常でできることから始め、頭痛と向き合い上手にコントロールすることが大切です。
頭痛のタイプがわからない場合や、我慢ができないような強い痛みの場合は、脳神経内科を受診するようにしましょう。