▼ くしゃみとは?
くしゃみをすると、「誰かが噂している」や「4回連続ですると風邪を引いている証拠」などよく言われていますが、医学的な根拠はありません。
くしゃみをしてしまう本当の理由は2つあり、体温を上げるための生理現象と、ホコリや異物を体外に排出するためです。
風邪を引いている証拠というのも、一概に間違いとまでは言えませんが、直接的な理由にはなりません。
▼ くしゃみで体温を上げるのは風邪の予防?
くしゃみをする理由のひとつ「体温を上げるための生理現象」は、寒い環境下で良く起こる現象です。
くしゃみは不随意運動と呼ばれ、上半身全体の筋肉を使う、とても激しい筋肉運動です。
この運動をすることは、体力を著しく消耗しますが、体温が上昇する効果もあります。
寒い環境下で自然と体を震わせてしまう行動も、くしゃみと同じように、筋肉運動をして、体温を上昇させるためです。
体温が下がってしまうと、低体温となり、肺や心臓、肝臓や腎臓などの機能が低下してしまいます。
低体温では、臓器の機能不全だけでなく、代謝が悪くなり、免疫力の低下から病気にかかりやすくなります。
▼ くしゃみを我慢することは良くない?
くしゃみをするもうひとつの理由「ホコリや異物を体外に排出する」は、異物や外部刺激が鼻に入って、粘膜に達することで起こる現象です。
くしゃみは、大きく吸気した後に、空気を激しく放出して、鼻の中を刺激しているものを押し出します。
くしゃみが連続して出てしまうのは、鼻の中を刺激しているものが、まだ残っている状態です。
目に見える異物であれば、排出して終わりますが、花粉のような微量なものの場合には、何回もくしゃみをすることになります。
くしゃみを我慢してしまうと、体内の異物を外へ排出できなくなりますので、なるべく我慢しない方が、結果的に楽になるでしょう。