肝臓のがん(肝がん)には転移がんと原発がんがあります。
転移がんは胃がんや大腸がんのように門脈の上流にできた消化器がんが門脈を介して肝臓に転移したがんです。これに対して原発がんは肝臓の細胞ががん化してがんを発生させる場合で、肝細胞がんと胆管上皮がんがあります。
我が国で最も多い原発がんは慢性C型肝炎後に発生する肝細胞がんです。
また、多くは肝硬変を伴い、HCVのウイルスが直接がんを誘発させる場合と、慢性肝炎という炎症が長期に継続したためにがんが出来る場合が議論されています。慢性C型肝炎による肝細胞がんが一度発生すると、肝内の別の部位にまた起こる可能性があり、がん除去術後に定期的な検査が求められています。