一般に、対象となるものの物性や状態を調べるために負荷を与えて検査する方法をいうが、ここでは医学における臨床検査で行われる負荷試験について述べる。臨床検査においては、一定の刺激を負荷したときの生体反応を指標として臓器の機能を判定する検査法をいう。おもに、ふつうの検体検査ではほぼ正常範囲の値が得られたがなお異常の予想されるとき、あるいは負荷試験を行わなければ臓器の機能異常が診断できないとき(とくに内分泌機能検査に多い)に行われる。
血糖値は常に変動しているので、1回の血糖値測定で異常値が出ても、すぐに糖尿病と診断することはできません。そこで、空腹時の血糖値とともに、一定量(75g)のブドウ糖水溶液(写真参照)を飲み、その結果、血糖値がどのように推移するかをみて、より正しい判定をしようというのがブドウ糖負荷試験(GTT)です。
血液中の糖分を処理する能力、すなわち膵臓から分泌されるインスリンの働き具合を調べることができる、糖尿病の診断には欠かせない検査となっています。
この検査で、糖尿病であるかどうかを最終的に診断します。糖尿病の人の場合、ブドウ糖を飲んだ後に上昇した血糖値は、時間がたってもなかなか下がらす、高血糖になります。