発作性夜間ヘモグロビン尿症(paroxysmal nocturnal hematuria; PNH)(別名:発作性夜間血色素尿症)は、すべての血球の種である造血幹細胞に、後天性に生じた遺伝子異常が原因で起こる病気です。この遺伝子の異常により、赤血球が体の中で壊されやすくなります。特に寝ている間に赤血球の破壊(溶血)が進み、早朝の尿が黒くなることがあります。
PNHの主な症状は貧血症状と早朝の黒色尿ですが、患者さん毎に症状が異なります。また慢性的な溶血により、様々な臓器に障害がでる場合があります。100万人に数人しか発症しない稀な病気で、日本において診断される患者さんの平均年齢は40歳代です。