血液検査でわかること

更新日2023.10.18

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血液検査とは

採取した血液から病状や症状などを調べること
血液検査キット

病院で行われる検査は疾患を発見するだけでなく、治療の経過を観察、分析する目的もあります。現在の血液検査の種類は細かく分けると2000種類以上あると言われています。

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▼血液検査でわかること

病院で行われる主要な検査は以下になります。

貧血、多血検査 貧血や多血症の疾患がないかを調べます
炎症検査 体内の目に見えない部分に炎症反応がないかを調べます
腎機能検査 腎臓の機能に異常がないかを調べます
尿酸検査 主に痛風の診断をするため、血液中の尿酸値を調べます
電解質検査 体液中のイオン濃度を測定し、体内に障害がないかを調べます
肝機能検査 肝臓の機能に異常がないかを調べます
膵臓機能検査 膵臓の機能に異常がないかを調べます
脂質代謝検査 血液中のコレステロールや中性脂肪の代謝に異常がないかを調べます
糖代謝検査 主に糖尿病の診断をするため、血糖が血液中に増えすぎていないかどうかを調べます

▼各検査項目と基準値

表は各検査項目別に区分してあります。表中の基準値はあくまで参考値です。年齢や抱えている症状、疾患により個人差があります。もし大きく数値が違う場合は医師に相談しましょう。

「貧血、多血検査」

項目 略称 基準(参考)値 疑われる病気
ヘモグロビン濃度 Hb 男13.3~17.4 g/dL
女11.2~14.9 g/dL
基準値よりも少なければ貧血の疑いがあります
基準値よりも多ければ多血症の疑いがあります
ヘマトクリット値 Ht 男38.5~48.9 %
女35.5~43.9 %
基準値よりも少なければ貧血の疑いがあります
基準値よりも多ければ多血症の疑いがあります
血清鉄 Fe 男54~181 μ/dl
女43~172 μ/dl
基準値よりも少ない場合は鉄欠乏性貧血や悪性腫瘍、慢性感染症などの疑いがあります
基準値よりも多い場合は再生不良性貧血、急性肝炎の疑いがあります
不飽和鉄結合能 UIBC 男153~309 μ/dl
女140~285 μ/dl
血清鉄と同時に測定して、貧血や各種の鉄代謝異常をきたす疾患を診断します
赤血球数 R、
RBC
男410万~530万個/μL
女380万~480万個/μL
基準値よりも少ない場合は貧血の疑いがあります
基準値よりも多ければ脱水症や多血症の疑いがあります

「炎症検査」

項目 略称 基準(参考)値 疑われる病気
C-反応性蛋白 CRP 0.1 mg/dl以下 各種の炎症疾患を調べ、炎症がある時や組織が破壊された時は上昇します
リウマトイド因子 RA 陰性 陽性の場合は関節リウマチ、慢性肝炎、肝硬変の疑いがあります

「腎機能検査」

項目 略称 基準(参考)値 疑われる病気
尿素窒素 BUN 8~22 mg/dl 数値が高い場合は腎炎、消化管出血、脱水の疑いがあります
クレアチニン CRE 男0.6~1.1 mg/dl
女0.4~0.7 mg/dl
数値が高い場合は慢性腎炎、腎不全、脱水の疑いがあります

「尿酸検査」

項目 略称 基準(参考)値 疑われる病気
尿酸 UA 男4.0~7.0 mg/dl
女3.0~5.5 mg/dl
数値が高い場合は痛風、痛風腎の疑いがあります

「電解質検査」

項目 略称 基準(参考)値 疑われる病気
ナトリウム Na 138~146 mEq/l 基準値よりも低い場合は腎機能障害、食塩摂取不足、副腎皮質機能低下の疑いがあります
基準値よりも高い場合は脱水、食塩過剰、副腎皮質機能亢進症の疑いがあります
クロール Cl 98~108 mEq/l 基準値よりも低い場合は腎機能障害、食塩摂取不足、副腎皮質機能低下の疑いがあります
基準値よりも高い場合は脱水、食塩過剰、副腎皮質機能亢進症の疑いがあります
カリウム K 3.6~4.9 mEq/l 基準値よりも低い場合は下痢、嘔吐、ネフローゼの疑いがあります
基準値よりも高い場合は腎不全、広範熱傷の疑いがあります

「肝機能検査」

項目 略称 基準(参考)値 疑われる病気
アルカリフォスファターゼ ALP 115~265 IU/l 基準値よりも高い場合は肝・胆疾患・骨疾患、悪性腫瘍の疑いがあります
AST GOT 13~33 IU/l 基準値よりも高い場合は肝炎、心筋梗塞の疑いがあります
ALT GPT 男8~42 IU/l
女6~27 IU/l
基準値よりも高い場合は肝炎、胆道疾患の疑いがあります
γ-GTP γ-GTP 10~47 IU/l 基準値よりも高い場合はアルコール性肝障害、慢性肝炎、閉塞性黄疸の疑いがあります

「膵臓機能検査」

項目 略称 基準(参考)値 疑われる病気
アミラーゼ AMY 42~132 IU/l 基準値よりも高い場合は急性膵炎、膵癌、アミラーゼ産生腫瘍の疑いがあります

「脂質代謝検査」

項目 略称 基準(参考)値 疑われる病気
総コレステロール TC 120~220 mg/dl 基準値よりも低い場合は甲状腺機能亢進症、重症肝実質障害の疑いがあります
基準値よりも高い場合は動脈硬化、家族性高脂血症、甲状腺機能低下症の疑いがあります
HDLコレステロール HDL-C 40~80 mg/dl 基準値よりも低い場合は動脈硬化の疑いがあります
基準値よりも高い場合は家族性高HDLコレステロール血症、アルコール過多の疑いがあります
LDLコレステロール LDL-C 139 mg/dl以下 基準値よりも高い場合は動脈硬化、高脂血症の疑いがあります
中性脂肪酸 TG 40~140 mg/dl 基準値よりも低い場合は栄養不良、甲状腺機能亢進症の疑いがあります
基準値よりも高い場合は動脈硬化、家族性高脂血症、糖尿病の疑いがあります

「糖代謝検査」

項目 略称 基準(参考)値 疑われる病気
インスリン IRI 1.7~10.4 μU/ml 基準値よりも低い場合は糖尿病、低栄養状態、原発性アルドステロン症、低血糖症の疑いがあります
基準値よりも高い場合はインスリノーマ、肝疾患、末端肥大症、異常インスリン血症、インスリン受容体異常症、インスリン自己免疫症候群の疑いがあります
ヘモグロビンA1c HbA1c 4.6~5.6 % 基準値よりも低い場合は溶血性貧血の疑いがあります
基準値よりも高い場合は糖尿病、腎不全、アルコール中毒の疑いがあります
C-ペプチド(CPR) CPR 1.2~2.0 ng/ml 基準値よりも低い場合は2型糖尿病、インスリン分泌の低下の疑いがあります
基準値よりも高い場合は膵臓の障害、コルチゾールや成長ホルモンの過剰分泌、インスリン作用低下の疑いがあります

これらの表以外にも血液検査では様々な疾患や症状がわかります。急な体調の変化や疲れなどが出る方は、医師に相談し、該当しそうな検査を受けられてはいかがでしょうか。

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