急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)|用語集

医療に関する業界の専門用語等、意味をわかりやすいように解説した用語集・辞典です。内科・小児科等の病院に関する用語について紹介しています。ご自由にお役立て下さい。

急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)

急性上気道炎を中心とする感染(主にA群β溶連菌)の後に、10日前後の潜伏期間を経て血尿・蛋白尿、尿量減少、むくみ(浮腫)、高血圧で発症する一過性の急性腎炎症候群です。
4〜12歳の小児に多い疾患ですが、成人にもみられます。

【急性糸球体腎炎の原因】
咽頭炎・扁桃炎といった上気道炎や皮膚化膿症を起こすA群β(ベータ)溶血性連鎖球菌(溶連菌)が原因の90%以上を占め、これを溶連菌感染後急性糸球体腎炎といいます。その他にも、いろいろな細菌、真菌、ウイルスが原因になりますが、むしろまれです。
溶連菌の感染が起こると、生体は防御するための免疫反応として、溶連菌成分に対する抗体を産生します。その抗体と溶連菌成分が結合した複合物(抗原抗体複合物)が、血流にのって腎の糸球体に運ばれて網目にひっかかり、炎症が引き起こされます。そこでは、もう1つの免疫成分である補体が活性化され、炎症にさらに火がつきます。その結果、糸球体の目詰まりや破壊が生じて、急性糸球体腎炎になります。

【急性糸球体腎炎の症状】
扁桃やのどの炎症(ほとんどが発熱)が治ってから、1~2週間後に血尿やタンパク尿、むくみ、高血圧などが出現。全身倦怠などの症状が出る場合もあります。高血圧の影響で頭痛や吐き気が現れることがあります。
重症の場合は、尿量が少なくなり、むくみが強く、肺までむくみがおよび(肺水腫)、呼吸困難となり一時的に透析が必要なこともあります。

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